ぼくは、日の出とともに小型のボートにのりこんで、
動物のかんさつにむかいました。
ここは、マレーシアのボルネオ島。
島の北東部を流れるキナバタンガン川のまわりの森では、
たくさんの種類の動物にであうことができます。

ボルネオ島は、東京から南へおよそ4000キロのところにある、
世界で3ばんめに大きな島です。
一年中日本の夏のような気候で、熱帯雨林がみられます。
森には、テングザルやツノサイチョウ、オランウータンなど、
たくさんの種類の動物がくらしています。
とくにキナバタンガン川の流域は、
野生動物の観察ができる場所のひとつとして知られています。

ぼくはゾウにあいたいと思っていました。
ゾウは、ボルネオ島の動物のなかでいちばん体の大きな動物です。
熱帯の森でくらす、野生のゾウを見てみたかったのです。
ゾウはひろいボルネオ島のなかでも、
かぎられた地域にしかすんでいません。
そのひとつが、キナバタンガン川の流域なのです。
ぼくは、ゾウをさがして、森のおくへすすみました。
(続)